◆◇ “ 绪方恵美の、银河で、ホエホエ。” ◇◆ 2008年6月25日発行
vol.79“雨の季节が终わる顷”前编
ガーデニングと呼べるほどではないが、ベランダと玄関先の小さなスペースで、
私は、いろんな植物を育てている。
恒常的にあるのは、ツルムラサキとライムと蔷薇。额紫阳花と水仙。
赤い実を付ける小さな低木もあるんだけど、顶き物で、名前も知らない。それに
ハーブや紫苏や、季节の植物(ホウキソウとかグリーンのもの)をちょこちょこっ
と程度の、极々ささやかなものだ。
そのライムの木に、去年の春初めて、アゲハチョウが卵を产みつけた。
孵ったイモムシは、最初は黒くもぞもぞしていただけの、いかにも毛虫という风
貌だったが、いつしか立派なグリーンの堂々たる姿に。1匹だけだったがすくすく
成长し、私は、理科の夏休み研究をする小学生のように、その成长を楽しみに日々
见守り続けていた。
そんなある日の朝、その木に一匹の大きめのハチがいるのをみつけた。
なにやらごそごそ动いている。こわごわ近づいて覗いてみると、どうやらなにか
を、団子にしているようだ、、、
……子供の顷以来の、冲撃。
浮かぶ生态系ピラミッド。呜呼、无情(涙)。
そして今年。またアゲハチョウが性惩りもなく卵を产んだ。
今度はいっぱい! ざっと数えただけで7~8匹はいたろうか?
次々に孵化し、3年目を迎えて新芽も多いライムを、势いよく食しだした。
とはいえ叶っぱは充分に见える。それにこれだけ数がいれば、ハチに1匹や2匹や
られても、何匹かはチョウになれるに违いない。
去年の黒い想い出を払拭しつつ、私は、また日々その成长を见守り続けていた。
そしてまたもや、ある日の朝。
寝ぼけ眼の私の耳に、何やらカラスが玄関先で鸣く声が闻こえた。
……まさか!?
私はダダッと一気に阶段を駆け下り、ドアを开けた。
バサバサ飞び立つカラス。駆け寄る私。
见つめる先のライムの木には、あんなに大きく成长したはずのイモちゃん军団が、
忽然と、绮丽さっぱり、その姿を消していたのだった、、、
呜呼、何ということだろう。
叹き悲しみ、ガクリとひざを突く私。
自然の摂理とは、かくも残酷なものか。
涙に濡れた目で见上げると、叶っぱの里侧がちょこっとだけ、盛り上がってる?
よおく目を凝らしてみると……いた! ちいさなちいさな、ミニイモが!!
黒い毛虫の姿から青虫状になったばかりのミニが、1匹だけ、叶っぱの后ろに隠れ
るように息づき、难を逃れていたのだった。
よく生き残ったねえ、よおし、よしよし!(←畑正宪さん风)母さんは嬉しいよ!
できることなら頬ずりしたい势いでミニイモの生还を祝うと、その一匹を、大事に
大事に、育ててきたのだ(←ただ见守っていただけ)。
やがて雨の季节になり、打ち付けられる雨に耐えるかのようにふるふると、濡れな
がらも叶っぱにしがみつきつつ成长したミニは、とうとうサナギになった。
美しい翠色。その凛とした伫まいに、感动するオガタ(←亲バカ)。
そしてとうとう、巣立ちの时がきた。
色が少し変わり始めてから、今日かな、明日かなと早起きしてみたけれど、残念な
がらその孵化を见ることはできなかった。
でもよかった。无事に旅立てたんだなぁ。
背中が破れカラになったサナギと、明るいグレーながら、音もなく涙をこぼし続け
る空を见あげて、切なさとうれしさと、懐かしさと新鲜さが入り交じったような、じ
わりときつつも晴れやかな気持ちになった。
……そう。あの日も。
あの作品を演った日も、こんな気持ちになったなぁと、思いながら。
(后编、vol.80に続く)
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[ 绪方恵美の、银河で、ホエホエ。 ] -vol.79-
発行者 : 绪方恵美
発行日 : 2008.6.25.
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