◆◇ “绪方恵美の、银河で、ホエホエ。” ◇◆ 2007年8月29日発行
vol.68“発信准备、完了!”
一昨日、例のものを、とうとう、観てきました。
新剧场版“ヱヴァンゲリヲン”。
楽しみにしてくださっている方のためにも、内容は何も言えません。
でも、ただただ、ひとこと。
“観てください……!!”
震えました……。
今、手元に取材の原稿チェックが2つあるのですが、それを终わらせてしまえば、
公开前の私の仕事は终わり。公开后にまだ少し控えていますが、ひとまずはホッと
ひと息。やっと肩の荷が降ろせるようなキモチです。
あとはただひたすら、ひとりでも多くの方に観てもらえるよう祈るだけ……とい
えるほど、今回の新剧场版をめぐっては、本当にたくさんのプロモーション活动に
勤しんできました。
一般の方々に名前が浸透しているようなメジャーアニメ作品达に、私はありがた
いことにかなりたくさん関わらせて顶いてきた方だと思うのですが、こんなに“営
业”したのは、旧エヴァを含め全作品の中で初めてのことでした。
しかも、私达声优が従来取材を受けるようなアニメ・声优志やアニメ関系の番组
等、业界関连のメディアではなく、“キネマ旬报”“ぴあ”といったエンタメ雑志
や“银幕会议”“めざましテレビ”“J-WAVE”等、一般の方々が触れてくださるよ
うな媒体に多数出させて顶けたのには、本当に惊きました……!
近年、アニメーションの、特に剧场版やテレビ特番等には、ゲスト声优に本职の
声优ではなく、一般的认知度の高いタレントさんや役者さんを使われる机会が増え
てきました。
それにはぶっちゃけ、“一般のテレビで话题に取り上げて贳うにはそれしかない”
ということを始めとした业界的里事情が大きいからだそうですが……だからこそそ
んな中、私のような一介の声优が、こんなに一般の番组や志面に露出させて顶ける
のは本当に珍しく、ありがたいことなのです。贵重な体験でした。
でも、最初は必死だったんですよ。
なぜなら私は、テレビという媒体がとても苦手だったので。
というのも、、、今まで“声优・绪方恵美”として出させていただいた多くの番
组で、“色物”的な扱いをされることがとても多かったから。
まるでバラエティの添え物的な感じで、“晒されている”感が强かったんです。
极端な话、“こんな颜のひとが、こんなにカッコつけてセリフを言っているとい
うトコロを见せたい”的な……そこまで穿ってなくても、マジックの里侧大暴露!
的な、私の嫌いなネタバレバラエティ的な感じといいましょうか。
すべての番组がそうではありませんでしたが、例えば私达のV(出演ビデオ映像)
を観ながら他のタレントさんが、“俺にはまったくわからない”“アニメ好きな奴
の気持ちがしれない”的な発言をされていたり、ボードで颜を隠してカッコよく(
可爱く)喋り、后でボードをはずして笑いを取ったり……。
そういうのが嫌じゃなく、バラエティタレント的にこなせる声优もいます。
でも、なんだろう。そういう番组に自分が出たり、谁かが出ているのを観たりす
るたびに、私は、哀しいキモチになってしまっていたのでした。
でも今回は、どのメディアも、私をひとりの声优として……“役者として”扱っ
てくださった。一本の映画作品の主演俳优として、丁宁に、真挚に耳を倾け、作品
に対する想いを引き出そうとしてくだった。
普通の役者に“あのドラマのあのシーンを今ここでやってください”とは言わな
いように、役のキモチにならないとその声にならない不自由な声优の私に、“○○
ってセリフを今ここで言って”的なことも强要しないでいてくださった。
感谢しています。本当に。
取材をしてくださったみなさん、取り上げてくださった番组のみなさん、ありが
とうございました。
いつもならなるべくテレビを避けていた私が今回顽张れたのは、そういう、関系
者の皆さんのおかげ。
そして何より、……この作品のため。
“本気”の作品です。
一流のクリエーターが、プロデューサーが、役者が、“本気で创る”ということ
はどういうことなのか……そのすべてがつまっています。
いろいろな“できない理由”をつけて、谁かが辿った道のりをなぞるように生き
る(创る)のではなく、“できる状况”を自らの手で生み出し、切り开き、全身全
霊で歩くエンターテイナーたちの“今”を、ぜひ感じてください。
そんな素晴らしいスタッフ・キャストの中、人间としても役者としてもまだまだ
未熟な私ですが、及ばずながら、今の自分に出来るすべてを込めました。
この作品に関われ、その一部になれたことを、改めて心から感谢しています。
ぜひ、ぜひ、観にいらしてください。
できればDVDではなく、剧场で。サラウンドの映画馆で。
皆様のご来场を、ご高评を、心からお待ちしています。