台湾最多823胜の名将が语る“王柏融”の凄さと课题とは?
11月9日から3日间に渡って行われた千叶ロッテとLamigoの交流试合は、2胜1败で千叶ロッ
テが胜ち越して幕を闭じた。今回は同时に开催されている日米野球の影にやや隠れる形と
なったが、Lamigoは日本の球団との交流を深めており、これから移籍报道が本格化するで
あろう王柏融や、日本にまつわるさまざまなイベント実施などを通じ、“Lamigoモンキー
ズ”の名前も日本の野球ファンに浸透してきたように思える。
そのLamigoとの対戦や台湾代表の试合を通じ、同球団の监督を知ったファンも中にはい
るだろう。その名は“洪一中”、台湾プロ野球(CPBL)の歴史の中で、チームを最も多く胜
利に导いた监督だ。
现役时代はベストナイン2度、ゴールデングラブには3度辉くなど、球界を代表する捕手
として活跃。指导者転向后は、2004年途中からLamigoの前身であるLaNewベアーズの监督
を务め、2010年を除いて计14年チームを率い続けている。监督通算823胜(今季终了时点)
。最优秀监督にも、台湾プロ野球史上最多の6度辉き、14年の间でチームが优胜したのは
、いずれも洪一中监督の时代のみという“优胜请负人”でもある。
三国志に出てくる知将“诸葛孔明”にちなんで“诸葛红中”とも呼ばれる台湾屈指の名
将の监督としての経験は、アジア野球界において屈指のものであることは间违いないだろ
う。同じく名将である伊东勤氏(现中日ヘッドコーチ)とも仲がいいという洪监督に、2015
年から指导してきた王柏融选手、そして日本球界と台湾球界の未来についてなどを闻いて
みた。
投手力向上につながる交流试合
洪监督はLamigoの监督としても台湾代表の监督としても、日本のチームとの対戦が豊富
で、今年も2月に千叶ロッテ、3月には北海道日本ハムとも対戦している。“日本のチーム
は野球のさまざまな技术面において、台湾に比べて细やか。台湾のチームにとっては试合
を通じた交流を続けることで、何かしらの成长につながる”と、洪监督は交流试合に意义
を见出している。
CPBLにおいては投手の育成に课题があるとされており、洪监督もそれを认める。“台湾
では高校卒业后に多くの优れた投手が海外へ行ってしまい、その结果CPBLの台湾投手の実
力は抜きん出たレベルにまで达しない”(洪监督)ことから、レベルの高い投手たちと対戦
できる国际试合は贵重な成长机会になるという。
ただその一方で、CPBLは打撃力が高い选手が多く、洪监督の下からも数々の优れた选手
が育っている。その笔头が“大王”こと王柏融だ。若きスラッガーを入団以来指导してき
た名将は、王柏融を技术面はもちろん“グラウンド内外において礼仪正しく、立ち振る舞
いもきちんとしている”と人间性も高く评価し、“グラウンド上においても、グラウンド
外でも、めったに‘疲れた’と口にしない”と肉体的、精神的のタフさも称賛している。
不调は自分自身への要求が高いがゆえに?
ただその“大王”も、今年2018年はリーグ4位の打率.351。安打数はリーグ3位の159本
、打点はリーグ2位の84打点ではあるものの、一昨年・昨年とシーズン打率4割、そして昨
年には三冠王を获得した実绩からすると、“成绩を落とした”と言える。
この原因を洪监督は“一気に知名度が高まったこととも関系がある”と分析する。今年
はNPBの各球団だけでなく、MLBからもスカウトが台湾屈指のスラッガーを视察に访れ、强
豪チームの中轴としてファンも活跃を期待した。その中で“とても责任感が强いがゆえ、
知らず知らずのうちに(自分に)プレッシャーをかけ、スムーズなスイングができなくなっ
てしまった”(洪监督)という。
自分自身への要求が非常に高い选手で、若くしてさまざまな打撃タイトルを获得し、台
湾メディアをして“次元の违う选手”と言わしめるとはいえ、まだ“大王”も25歳。さま
ざまな葛藤、苦悩の中でプレーしていたことだろう。
また洪监督は“守备、走塁も、欠点がないというわけではない”と课题を指摘する。“
NPBでプレーすることになった场合、たくさんの优れた选手との竞争が待っている。细か
い部分一つ一つについて学び、强化していかなくてはならない”とさらなる向上を促す。
ただその一方で、“よりよいトレーニング环境の中に身をおけば、彼の性格から言って
も、レベルを引き上げることは大きな问题にはならない”(洪监督)と、その底知れぬ伸び
しろを见込む。そして“海外でプレーする机会が来たとしても、いいパフォーマンスを见
せてくれると信じている。彼の自分自身への要求の高さ、物事に取り组む态度などを见て
も、必ず新しい环境に适応できると思っている”と、今后のさらなる成长に太鼓判を押し
た。
名将は“交流”から学び続け、さらなる交流を望む
台湾球界のニュースターである王柏融を指导し、そして今年8月までシーズン打率4割を
维持した20歳の廖健富(その后ケガで离脱)など、台湾球界を席巻、あるいは今后担う选手
を育て上げた洪监督だが、名将として“学び”を止めることはない。
以前は千叶ロッテの秋季キャンプに参加し、アメリカのトレーニングセンターを访问し
たり、MLBシアトル・マリナーズのキャンプ地で研修を受けたりしたこともあるなど、精
力的に各国を飞び回っているという。すべては“台湾野球と、日本やアメリカの野球とは
、まだ差がある。学んだことを台湾に持ち帰り、台湾野球の発展につなげたい”という思
いからだ。
特に“日本では、投手育成に関する话やチーム哲学などの话を闻く。アメリカでは、打
撃や作戦に関する考え方を学ぶ”という。中でも伊东氏と亲交があり、チームをいかに率
いていくかなどのテーマについても意见を交わしている。
また、CPBLの中でも最も频繁にNPBの球団と交流し、重视しているLamigoの监督である
ことも、その学びを促进させている。かつては国际大会に限られた交流だったが、今回の
千叶ロッテとの対戦のように単一チームとの交流も増え、学びの机会は増えている。これ
らは“双方の交流を通じ、台湾野球と日本野球の実力差を缩めたい”という洪监督の悲愿
につながる。
もちろん一方的に学ぶだけでなく、日本の野球ファンや関系者に“台湾プロ野球につい
て知ってもらいたい”という思いもある。実际、5月のイベントで球场を访れたパ・リー
グ球団スタッフも、球场の盛り上げ方など、さまざまなことを得られたと语っていたが、
洪监督も“日本の野球の良い部分、技术、文化、そして精神的な部分まで学ぼうと考えて
いるが、もちろん台湾にもいい面はあるので、日本の皆さんが台湾から学んでもいい”と
いう。
“(交流は)双方の野球界にプラス面があると思っている。今后、日本との交流がさらに盛
んになることを期待している”と、台湾一の名将は両国のよき未来を见据えている。
https://insight.official-pacificleague.com/news/9381
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