“吉田松阴の妹なんて知らないよ”…新大河‘花燃ゆ’めぐる“困惑”と“自信”
“吉田松阴的妹妹是哪位不知道喔”...新大河“花燃”遇到的困境和自信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141223-00000544-san-ent
NHK大河ドラマ“花燃ゆ”(総合、日曜午后8时)が来年1月4日にスタートする。
“イケメン大河”の别名がつく豪华キャストに加え、38年ぶりに幕末の长州が舞台と
いうことで、若者から歴史ファンまで幅広い层から期待が寄せられている。一方で长州
は吉田松阴や高杉晋作など、ドラマになりそうな人材の宝库なのに、主人公に“松阴の
妹”という“マイナー”な人选。“なぜ?”と疑问や不安を抱くネットユーザーも少な
くない。前作“军师官兵卫”が话题になり视聴率でも大河として“一矢报いた”。“花
燃ゆ”はどう受け入れられるか…。(本间英士)
■兄は罪人、夫は浮気 (哥哥是罪人,丈夫劈腿)
主人公の设定について、制作统括の土屋胜裕チーフプロデューサーは“名前が知られ
ていない人が主人公ということで、ドラマとして先が読みにくく、展开を楽しみにでき
ると思う”。脚本家の大岛里美さんは“(史実上の)‘かせ’が少なくていい。思い切
って“激动の时代”に飞び込ませることができる。作ろうと思っても作れないくらい、
杉文(すぎ・ふみ)さんはドラマチックな生涯を歩んだ女性だと思います”
今回の主人公、文(后に美和と改名。演じるのは井上真央)。まず、どんな人物なの
かを知っておきたい。
文は天保14(1843)年、长州藩士である杉家の四女として生まれた。兄で松下
村塾の主宰者、吉田寅次郎(后の松阴、伊势谷友介)を助け、门弟たちの世话を担う。
最初に松下村塾の门弟、久坂玄瑞(くさか・げんずい)(东出昌大)に嫁いだものの、
久坂は“禁门の変”(京で起きた武力冲突)で自刃してしまう。夫を失った文は、毛利
家に仕え、毛利家の若君である元昭の守り役に抜擢(ばってき)される。その后、亡き
姉の夫の初代群马県令(现在の県知事)、楫取素彦(かとり・もとひこ)(大沢たかお
)と再婚。华族の妻として生き、教育者として学校设立にも携わるなど、波澜(はらん
)万丈の人生を送った。
“天下の英才”として名をとどろかせていた久坂。だが、京では爱人を作り、隠し子
までいた。土屋さんは“兄は罪人、夫は浮気。さらに文さんは、その隠し子を、久坂家
の迹取りとして认知する。そのうえ、姉の夫と再婚して、育てた子供は殿様の子供(元
昭)…。これまでスポットライトが当たっていなかったけれど、ものすごく剧的な人生
を送った人だと思う”。
■ウィキにも载っていなかった (连维基都没什么记载)
この文という人物、昨年12月にドラマの制作が発表されるまで、ネット百科事典“
wikipedia(ウィキペディア)”にも载っていなかった。现在もネットでは、
“吉田松阴の妹って、谁だよ…”“もっと王道な人を取り上げてほしい”など、疑问や
不満の声も散见される。
主人公决めの経纬について、これまで“笃姫(あつひめ)”“龙马伝”に関わってき
た土屋さんは、“舞台が萨摩、土佐ときたら、次は长州だろうと考えた。ただ、吉田松
阴や高杉晋作といった长州の伟人たちは、みな志半ばで倒れてしまった。彼らの后をフ
ォローした人物が大事なんじゃないかな、と思った”と语る。
主人公选びに苦戦するなかで见つけたのが、萨长同盟の“阴の立役者”とされる楫取
素彦。よく调べるとこの人物、松阴の妹2人と结婚したという経歴を持っていた。“こ
れは面白い、と思った。そこで、文さんが浮かんだんです”
■幕末版“男はつらいよ” (幕末版“男人真命苦”)
ドラマは大まかに“4部构成”。第1部は松阴の死まで、2部は松下村塾の教え子た
ちが攘夷を実行し、“禁门の変”で久坂が死ぬまでを。3部は高杉による“功山寺挙兵
”(长州藩内の军事クーデター)や、文が毛利家の奥女中として働くところ、4部は文
が楫取と再婚し、波乱に満ちた生涯を终えるところまでを描く-という具合だ。
“花燃ゆ”には、志士たちが理想に燃える“男たちのドラマ”、毛利家の“大奥”の
様子を描いた“女たちのドラマ”という要素のほか、“学园ドラマ”や“ホームドラマ
”としてのエキスもあるという。
“‘学园ドラマ’は、松下村塾の若者たちの青春群像剧を描く。その一方で、先生の
寅次郎が、黒船密航の试みなど、いろいろなことをやらかしちゃう。その度ごとに家族
が右往左往しながら、それでも寅次郎のことを爱して支える、という‘ホームドラマ’
でもある。幕末版‘男はつらいよ’と思っていただければ”
■女性主人公で“幕末”が描けるのか (从女性主人公角度描写幕末)
ネットで散见される声として、“なぜ最近の大河は戦国・幕末ばかりなのか”という
指摘もある。确かに、21日に终了した“军师官兵卫”を含めた过去5作中、幕末もの
は“龙马伝”(22年)、“八重の桜”(25年)の2作がある。土屋氏は“幕末は今
の日本の流れに直接関わってくる、という时代。また、东日本大震灾以降、日本では‘
今、ここにあるささやかな幸せを守りたい’という気持ちが非常に强くなった。その点
、幕末は西洋列强が出てきたときに、国や家族を守ろうと顽张った人たちが数多く登场
した时代。共感しやすいのでは”と狙いを语る。
さらに、“女性主人公で、幕末の动乱を描けるのか”という问いかけも多い。土屋さ
んは、文には“第1话で吉田松阴と小田村伊之助(后の楫取素彦)が出会うきっかけを
作るなど、人と人とをつなぎ合わせる役割を持たせる”と语る。また、长州男児のドラ
マを中心に据えたものは、医者で兵学者の大村益次郎が主人公の大河ドラマ“花神(か
しん)”(昭和52年)で描かれているとしたうえで、“日曜8时という时间帯は、‘
リラックスしてテレビを见たい’と思う人が多い。‘尊皇攘夷!’‘公武合体!’と叫
んでいる男たちを中心に描くより、女性からの视点の方が柔らかいし、明るい気分で见
られる”
“花燃ゆ”というタイトルには、“情热や恋の炎を燃やす”という思いが込められて
いる。土屋さんは“大河はやっぱり难しいな、と思う方は多い。ただ、‘花燃ゆ’は、
‘学园ドラマ’のほか、サラリーマンが见たら‘男たちのドラマ’、働いている女性が
见たら‘女たちのドラマ’などと、あらゆる世代が楽しめると思う。现代のドラマと同
じように分かりやすく面白く、でも歴史ドラマなので、ためになる要素も出していきた
いと思います”と话している。
“军师官兵卫”が、初回から最终回までの期间平均视聴率で15・8%(関东地区、
ビデオリサーチ调べ、以下同)と、その前作“八重の桜”(14・6%)、前々作の“
平清盛”(12・0%)を上回り、大河として久々に気を吐いた。制作者侧は、数字は
あえて意识していないというが、“花燃ゆ”はどれだけの数字をあげるのかにも世间の
注目は集まりそうだ。